三角 泰利 の日記
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安部芳裕「金融のしくみは…」.16
2019.10.05
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グローバル・カジノ
では、お金の価値は何によって決められるかというと、需要と供給のバランスによって価値が決まる変動相場制がとられるようになりました。
この頃からコンピューターの発達に乗って投機が過熱していきます。お金自体が商品となり、「投機的利益の道具」となったのです。コンピューター上の数字となったお金は、一瞬たりとも休む間もなく利潤を求めて世界中を駆け巡るようになりました。年間の通貨取引量は300兆ドル(約3京6000兆円)にまで膨れ上がり、これは全国家のGDPの10倍もあって、お金は地球を数個も買うことができるような状態となりました。
この実物経済からかけ離れ巨大に膨れ上がった投機マネーが、1990年代後半に世界各国で金融危機を引き起こすことになります。
そしてまた、国家通貨で生活できなくなった人たちの間で、地域通貨が復活し始めました。