三角 泰利 の日記
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安部芳裕「金融のしくみは…」.14
2019.10.03
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第二次世界大戦とゴールド
その後、世界は混沌のままに第二次世界大戦に突入していきます。
戦後、世界の金の65%が米国に集中したそうですが、その理由の一つは、第二次世界大戦が膨大な物質の消耗戦であり、米国がその資源供給国となったためです。もう一つは、それまでの金融の中心地であった英国から米国に移動してきたためと言われています。
金が米国に集まっていたことが決め手となり、1944年に開かれたブレトン・ウッズ会議で、米国は世界の銀行という役割を担うことになります。ドルが世界の基軸通貨となり、「米ドルのみが金と交換可能で、他国のお金は米ドルと交換できる」という金為替本位制がとられることになりました。
翌年に開かれたヤルタ会談では、戦後の世界統治について話し合われ、資本主義諸国を米国が、共産主義諸国をソ連が統治していくことが決められ、米国は世界の警察という役割も担うようになります。
そして戦後、同盟国の復興や軍隊覇権でドルが大量に外国へ流出していくことになります。