三角 泰利 の日記
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安部芳裕「金融のしくみは…」.09
2019.09.28
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信用創造から近代銀行制度が始まった
こうして、金の保管場所の預り証で決済する方が安全で便利なので、この預り証がお金の役割を持つことになりました。紙幣の誕生です。
ところが、皆が預り証で決済するようになると、金細工師の金庫に金は眠ったままになります。そのことに気がついた金細工師は、この金を裏付けとしてお金に困っている人に紙幣を貸し付け、その利息を取るというビジネスを思いつきました。これが近代的な銀行制度の始まりです。ですから、当時のお金=銀行券という紙幣は、それを銀行に持っていけば相当分の金と交換できる兌換券でした。こうして、お金は銀行貸し付けに基づくお金に変身し、お金は銀行から融資を受けた時に作られるようになります。これを信用創造と言います。