三角 泰利 の日記
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安部芳裕「金融のしくみは…」.04
2019.09.23
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日常必需品としての商品
お金の発達史は世界各地で様々ですが、なかば強引にまとめておおまかな流れを説明します。
まず初めにお金として使われたのは、お米や小麦、塩、油、布、皮、牛、羊など、誰でもが生活していくにおいて必要とするモノでした。誰でもが必要とするから「交換の媒介物」として成立したわけです。
しかし、これらの商品貨幣は自然物ですから時間と共に品質が悪くなったりします。また、例えば牛がお金だったとして、少額の取引をするたびに切り刻むというわけにはいきません。つまり、商品貨幣には劣化するという問題と分割に不便という2つの問題がありました。
食糧を必要以上に貯め込むのは人間の性だが、それが権力を生む。余剰食糧は、他人に売ったり、貸したり、それによって他人を支配することもできる。金の原型である。“ダーニャを蓄えた者”と言えば「金持ち」のこと。“ダーニャを貸す者”は、穀物を貸して利子をとる「札差」の類だ。
コメは財として普遍性をもち、“最良の穀物”と呼ばれた。